誰しも学生時代は自由に使えるお金はわずかだと思います。ところが、当時から音響、映像、ゲーム、パソコンが好きだっため、ニューデバイスを購入するためにないお金をどのように工面するか常に頭が痛い問題でした。
手持ちのデバイスを手放そうと思ったところで、現在のようにオークションなどない時代。ソフマップ中古買取に持ち込んだり、パソコン通信NIFTYに知人を通じて情報掲載してもらったりと苦労の連続でした。
一番てっとり早かったのは友人に買い取ってもらうものです。現在も付き合いがある高校時代の友達には必要の無くなった機器をよく買い取ってもらいましたが、その友人の値踏みは酷いもので、「あいつは間違いなく足元を見てる。」などと毎度悔しい思いをしていました。それでも、背に腹は変えられず、彼が引き取ってくれていたからこそ、私の音響映像環境は進歩してこれたのです。
さて、時代は変わってつい1週間程前の話です。100%満足しているわけではありませんが、概ね満足しているX89 dual OSを入手出来ていたため、CHUWI V9とP79HDが不要と判断するに至りました。そこでまずは今年1月に15,000円で購入したP79HD tPadを同僚に買わないか?と持ちかけたところ、買いたいという返事。
そこで、私は9,000円でどうだ?と持ちかけたところ、5,000円なら買うと。
瞬間高校時代のあの足元を見てきた友人を思い出してしまいました・・・が、そういうことでもないようです。
誰しも自分の持っているものを手放すことに抵抗を感じるので価値を高めに見積もる傾向がある。とする考え方が行動経済学にあり、それを保有効果と言います。
実験で、集めた学生へプラスチックのコーヒーカップを無料で配布しました。そして、その無料で配布されたコーヒーカップをいくらであれば手放すか?を問い、また一方で、無料配布されなかった学生たちにいくらであれば買いたいか?を問いました。すると、前者は500円といい、後者は200円と答えた。そんな実験からこの保有効果という考え方が注目されるようになりました。
しかし、いくらなんでもまだ3ヶ月しか経っていなのに10,000円の値下がりとは痛いな、とは感じたものの、1月に購入した時点でもう15,000円は私の会計から消失したのです。そして、所有し続けていても今後利用頻度は著しく低下する可能性が高い。などと思われることを理由に最終的には手放しました。
買ってもらった同僚からはAndroidは初めてなのでいろいろ教えてもらいたいと頼まれています。せっかくなので、彼にヘビーユースしてもらってこそオーナーチェンジしたデバイスも価値を増すと言えるでしょう。